起業したいけどコストが掛けられない。失敗したときのリスクを小さくしたい。
起業を考えたときに誰しも思うことですよね。
本書「1万円起業」は低コストで始めたビジネスでも成功は可能であること、むしろコストを抑えたビジネスの方が成功しやすいことを多くの実例を持って解説してくれています。
紹介されているビジネスは
・初期費用:100ドル〜1,000ドル
・年間の収益:5万ドル以上
・資格や特別なスキル:不要
・規模:ほとんどが自分1人もしくは友人数人
です。
自分でもできそうな気がしませんか?
紹介される実例を見るとたしかに「超斬新なアイデア」や「革新的な技術」を必要とするビジネスはありません。
しかし、抑えるべきところをしっかり抑えているからこそ成功しています。
もちろんその「抑えるべきポイント」も本書にバッチリ書かれています。
【1万円起業】のポイント
本書を読んでグッと来たポイントはこちら。
- 共通部分を探す
- ビジネスプランはA4で1枚
- 収益を重視
共通部分を探す
個人で始めるビジネスは「好きなこと・得意なこと」になりますよね。せっかく自分で始めるのに苦手なことや嫌いなことを仕事にしたいひとはいません。
本書では、そこに「他人の興味がある部分」を加えるべきと書いています。
いわゆる顧客思考、ユーザーの視点で考える、ってやつですね。
「他人の興味がある部分」は言い換えると「喜んでお金を払いたくなるもの」です。
計画より実行
すばやくスタートし、反応を見てから考える
計画をないがしろにするわけではありませんが、ビジネスは計画通りに行きませんし、準備に時間をかけるよりも反応を得てからの修正に時間をかけるべきです。
壮大なコストを掛けるビジネスでは「まずやってみる」なんてことはできません。数千円から数万円の超低コストのビジネスだからこその特権です。
ただし、無鉄砲にスタートしていいわけではありません。ビジネスプラン
は必要ですし、実行(売出し)時の守るべきルールがあります。
ビジネスプランはA4で1枚
下記の項目について、A4用紙1枚にまとめると売出しに必要なことはすべてそろうとしています。
- 概要
- お金
- 売り込み
- 成功の基準
- 障害と問題
- 期日
提供する商品・サービス、販売金額、マーケティング、などを1枚にまとめます。
シンプルで情報を絞ることでどこにフォーカスすべきか、がはっきりしますね。
収益を重視
ともするとビジネスを始めたばかりの頃は売上よりも先に
- ソーシャルメディアで目立つこと
- すごい製品
- おしゃれなウェブサイト
に注力しがちですが、とにかく「お金を入り続ける仕組みをつくる」ことがたいせつだと。
ソーシャルメディアも製品もウェブサイトも、そもそもは「儲かるため」の手段だということを意識しないといけません。
まとめ
「1万円起業」の著者クリス・ギレボー氏は自らも世界各地でビジネスを展開し、起業や副業についてのアドバイスを届ける起業家です。
起業家として成功するポイントを熟知しているだけに、本書で紹介される「1万円起業」の「成功のポイント」も説得力があります。
写真や地図、語学学習など、超低コストで成功したビジネスを見ると、ビジネスのタネは意外と身近にあると感じさせてくれます。
また、本の中の1万円起業家は、不況下だったり失業中だったり、必ずしもよい条件下で成功しているわけではありません。
冒頭に挙げたように、低コストで始められて特別なスキルが必要なく、自分1人でも始められるのが1万円起業です。
読むほどに「やらない理由がない」感覚にしてくれます。
起業を考えている方はもちろん、すでに自分のビジネスを持っている方にもおすすめです。